京都市消費生活総合センター

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「京(みやこ)・くらしの安心安全情報」第57号の発行について

消費生活相談に関する様々な情報を掲載した「京(みやこ)・くらしの安心安全情報」第57号(平成23年8月発行)を掲載します。

掲載情報の概要

1 平成22年度消費生活相談について

(1)平日の消費生活相談状況

平成22年度の消費生活総合センターにおける消費生活相談件数は7、340件で、前年度と比べ8.4%の減少となりましたが、減少の要因の1つとして、不当・架空請求の減少を挙げることができます。不当・架空請求は平成15年度から16年度まで急増しましたが、関係行政機関の連携による取組等により平成17年度に激減しています。その後、いったん増加に転じたものの、平成20年度に続き、平成22年度に大幅に減少したものです。

相談状況における年齢別内訳を見ると、60歳以上の相談件数は全体の31.1%を占め、とりわけ70歳以上の相談件数は過去5年で最も多く、高齢化の進展の状況を反映しています。

商品・役務別内訳を見ると、「預貯金・証券等」の相談について大幅な増加傾向が認められますが、「預貯金・証券等」は高齢者を中心に相談が増加しており、単純な振り込め詐欺から、未公開株購入の勧誘等、新たな手口による詐欺的商法への移行が懸念されます。

(2)消費生活土日祝日電話相談の状況

本市では、平成17年度から京都府と合同で、土・日曜日の消費生活相談を実施してきましたが、平成22年度からは祝日にも拡大して実施しています。

相談件数は1、302件で、前年度に比べ36.6%の増加となっており、祝日の実施拡充分にとどまらず、土・日曜日共に大幅に増加していることがうかがえます。

相談状況における年齢別内訳を見ると、30歳代から50歳代の占める割合が65.8%となっており、平日に相談しにくい年齢層の需要に一定程度応えることができているものと考えられます。

2 ユニバーサルデザインについて考えてみましょう!

今号と次号の2回にわたり、「消費者にとってのユニバーサルデザインとは」をテーマに、NPO法人コンシューマーズ京都理事長の原(はら) 強(つよし)さんにお話をお伺いします。

今号のテーマは「人にやさしい商品・サービスを選ぼう」です。

ユニバーサルデザイン、まだまだなじみのない考え方かもしれません。しかし、これからの暮らしや社会の中で是非とも定着させたいものです。

ユニバーサルデザインは「全ての人のためのデザイン」と言い換えることができます。それは、年齢、性別、言語、能力など、人の様々な特性や違いを超えて、最初から誰もが利用しやすいように、まちづくりやものづくり、情報やサービスの提供を行っていこうとする考え方のことです。この考え方はアメリカの建築家・工業デザイナーのロン・メイス氏が提唱したものとされており、

  • 1誰でも公平に利用できる、
  • 2使ううえでの自由度が高い、
  • 3使い方が簡単ですぐに分かる、
  • 4必要な情報がすぐ分かる、
  • 5うっかりミスや危険につながらないデザイン、
  • 6無理な姿勢を取ることなく、少ない力で楽に使用できる、
  • 7アクセスしやすい(近付きやすい)スペースと大きさを確保する、

という7原則がうたわれています。

ユニバーサルデザインに比べてバリアフリーという言葉はよく知られているかもしれません。どちらも、誰もが快適に安全に暮らせるようにという点では同じですが、比べてみると少し問題の捉え方が違うことが分かります。

バリアフリーは、お年寄りや障害のある方にとって障壁(バリア)になっているものを取り除こうという考え方です。これに対してユニバーサルデザインは、初めから誰にとってもバリアが生じないようにしようというものです。いずれにしても、暮らしの中のあらゆる分野でユニバーサルデザインの考え方が広がることが期待されていると言わねばなりません。

このようなことから、消費者啓発事業の中でも、ユニバーサルデザインの考え方を広めていくことが課題になってくるものと思われます。

今年の2月、私たちは、京都市からの依頼により、消費者のための啓発講座「消費者のためのユニバーサルデザイン」を企画、実施しました。講座の内容としては「ユニバーサルデザイン」の簡単な解説の後、具体的事例として、

  • 1使いやすいパッケージ、分かりやすい表示(花王株式会社)、
  • 2お年寄りにも安全に使える製品(大阪ガス株式会社)、
  • 3みんなが来やすいお店づくりとサービス(京都生活協同組合)

について報告が行われました。ユニバーサルデザインの元祖というべきものでしょうが、シャンプー容器にキザキザを付けることによってリンス容器と見分けやすいようにしたという報告や、ガスコンロのデザイン改良のために試作品を何度も作りながら工夫を重ねたという報告、店舗のハード面の改善と併せて誰もが利用しやすいようにと接客面で努力を重ねているという報告、それぞれに耳を傾けながら、私自身、もっと早くからこのテーマで消費者啓発に取り組むとともに、多くの企業との対話を重ねるべきであったと思ったものでした。

より良い製品を選ぶ、より良い企業を選ぶ、ここにこそ消費者が市場を変え、創り出していく力があるのですから。

次回は、「チェックしてみよう、くらしの中のユニバーサルデザイン」について、お話します。

3 第5回消費者教育教材資料表彰「優秀賞」を受賞しました!

行政が作成している教材資料の中から、教育現場に役立つ優秀なものを表彰し、行政や教育現場における消費者教育の充実・発展に寄与することを目的に、財団法人消費者教育支援センター※が実施している消費者教育教材資料表彰において、この度、当センターが制作したショートムービー、「kyoto city movie 烏丸御池発☆ミヤコの悪質商法物語〜若者を狙う甘いワナ〜」が、優秀賞に選ばれました。

このショートムービーは、大学生の出演協力により消費者被害の実態が学べる消費者啓発用として制作し、平成21年10月15日からインターネットで配信しています。

「ミヤコの悪質商法物語」は、こちらから御覧いただけます。
http://113.42.218.61/kyoto-shohisha/

※財団法人消費者教育支援センター

平成2年2月、当時の経済企画庁と文部省の共管法人として設立され、教育関係者、消費者団体、企業、行政の4者の協力により、消費者啓発を総合的かつ効果的に推進することを目的として活動しています。

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