消費生活に関する様々な情報を掲載した「京(みやこ)・くらしの安心安全情報」第59号(平成23年12月発行)を掲載します。
掲載情報の概要
1 年末年始の相談窓口について(お知らせ)
京都市では、年末年始(12月29日〜1月3日)の間は、次のとおり相談業務を休業します。
また、消費生活土・日・祝日電話相談についても、12月29日木曜日から1月3日火曜日まで休業させていただき、1月7日土曜日から再開します。
御不便をお掛けしますが、よろしくお願いします。
2 市役所職員等を騙(かた)る還付金詐欺に御注意ください!
市役所等の職員と名乗る者が、医療費や社会保険料等の還付金を受け取る手続のためと偽り、消費者をATM(現金自動預払機)へ誘導し、お金を振り込ませるという、いわゆる「還付金詐欺」の被害が増加傾向にあります。
こうした手口は、平成19年度から増加し始めましたが、平成21年度には激減しました。
ところが、平成23年度に入り、更に巧妙な手口での詐欺が増加し、「手続をすぐにしてください。」と言うなど、消費者が家族等に相談する時間を与えず、短時間のうちに金融機関以外のスーパーやコンビニ等に設置されているATMから手続費用を振り込むよう誘導する手口が目立っています。当センターにも、「過払いの医療費の還付金が受けられるので連絡するようにという電話が、市役所職員を名乗る男性から掛かってきたが、信用できるか。」という相談が複数件寄せられています。
このような手口による被害拡大を防止するため、事例や対処法などを以下にまとめました。
<事例>
- 市役所の職員を名乗り、「医療費が還付されます。1時間以内に手続が必要なので、担当の窓口に電話を掛けてください。」と電話があった。すぐに教えられた番号に電話を掛けると、預金通帳とキャッシュカード、携帯電話を持って、最寄りのスーパーに設置されているATMに行くよう指示された。市役所の職員が、このようなことを言うのか不審だ。
- 突然、自宅に電話があり、「市役所の健康保険担当課の○○です。過払いの医療費を還付するための手続書類を8月に送っていますが、いまだに手続をされていません。まだ、還付金を受け取る権利は残っていますので、今日の午後3時までに、社会保険事務局のフリーダイヤルに電話をしてください。」と言われ、番号を教えられたが、本当に還付金を受け取れるのだろうか。
<手口の特徴>
- 冷静に考える時間を与えない。
還付金の手続期限を「今日中」、「1時間以内」などと言って手続をせかし、冷静に考えたり、家族等に相談したりする時間を与えません。 - 金融機関以外のATMコーナーへ誘導する。
金融機関のATMコーナーでは、銀行員が声掛けを行うなどの振り込め詐欺対策を取っています。このため、操作の様子が周囲から見過ごされがちなスーパーやコンビニなどのATMコーナーへ誘導する手口が目立ちます。
<対処法>
○ 還付金等の受取手続のために、携帯電話等を持ってATMに行くように言われても、絶対に信用しないでください。
市役所など行政機関の職員が、ATMで操作手続を行うよう連絡することは絶対ありません。電話等で、医療費等の還付金受取手続のために、携帯電話を持ってATMに行くよう言われたり、手続をせかされても、慌ててその指示に従わないようにしましょう。
○ 還付金等の受取りについて不審な電話があった場合は、すぐに最寄りの警察署や京都市消費生活総合センターに御相談ください。
3 貸出用の図書を増冊しました!
消費生活総合センターでは、消費生活に関する図書を市民の皆様に無料で貸し出していますが、この度、約300冊の図書を新しく購入するとともに、当センターのホームページにて、貸出用図書の一覧を掲載しました。
視聴覚教材用としてビデオやDVDの貸出しも行っていますので、お気軽に御利用ください。
貸出用図書の一例
- 「高齢者の消費者被害Q&A」(小澤吉徳 学陽書房)
- 「ネット取引被害の消費者相談」(東京弁護士会消費者問題特別委員会 商事法務)
- 「悪質商法 被害救済の実務」(小楠展央ほか 民事法研究会)
- 「悪徳商法に対処するときの一冊 よくわかるクーリング・オフの仕方」(村千鶴子 日本法令)
- 「くらしの豆知識2012」(国民生活センター)
- 「書くだけで安心 あなたと家族のためのエンディングノート」(本田桂子 日本実業出版社)
- 「男の介護 失敗という名のほころび」(吉田利康 日本評論社)
- 「契約のしくみと法律がわかる事典」(大門則亮 三修社)
- 「Q&A暮らしの中の法律相談(第3版)」(鈴木隆司 明石書店)
- 「あなたの年金がすべてわかる 2011版」(西村利孝 自由国民社)
- 「プロが教えるわが家のシミ抜き&洗濯術」(クリーニング技術研究会 世界文化社)
- 「買い物必携!コンビニ時代の食品添加物」(渡辺雄二 芽ばえ社)
- 「「家を買おうかな」と思ったときにまず読む本」(竹下さくら 日本経済新聞出版社)
- 「完全理解版 家庭で行う正しいエコ生活」(武田邦彦 講談社)
御利用方法
図書は1人5冊までを2週間、ビデオ・DVDは1人5本までを1週間借りられます。当センターに来所のうえ、手続をしてください。
利用できる方:京都市内に在住又は通勤通学の方
利用時間:平日 午前8時45分〜午後5時30分
4 京風おせち料理で、新年を迎えませんか。
京都市では、毎年、新年を迎える支度が始まる師走に、「京風おせち料理」を題材とする市民料理教室を京都水産協会と共催で実施しています。今年も、去る12月4日 日曜日に、ラ・キャリエールクッキングスクールにおいて実施し、参加者は、講師の指導の下、楽しくおせち料理作りを体験されました。ここでは当日のメニューの中から、「棒だらとえびいものたいたん 針柚子(ゆず)」の作り方を御紹介します。
材料 5人分(1人分 618kcal)
- 棒だら(戻したもの) 700g
- えびいも 5個
- 柚子(ゆず) 1/2個
- <調味料>
- だし汁 600ml
- 砂糖 50g
- 酒 100ml
- 濃口醤油(しょうゆ) 30ml
- みりん 30ml
- 淡口(うすくち)醤油(しょうゆ) 40ml
作り方
- 棒だらは、数日間水で戻したものを準備し、米のとぎ汁でゆでて戻す。
- 戻した棒だらを大きく切って鍋に入れ、米のとぎ汁で2時間程度ゆでておく。
- 鍋に2の棒だらを入れ、だし汁、酒を入れ中火に掛ける。
- えびいもは、皮をむいて一度水に浸けてあくを取り除き、3の鍋に入れる。
- えびいもが柔らかくなれば、残りの調味料を入れて炊き上げる。
- 柚子(ゆず)は皮の部分を取り除き、せん切りにする。
- えびいもと棒だらを取り出して、煮汁が半量程度になるまで煮詰め、えびいもと棒だらに掛ける。
- 器にえびいもと棒だらを盛り付け、6の柚子(ゆず)を飾り、仕上げる。