消費者が緊急時に依頼した「鍵開け業者」に関する相談が多く寄せられています
消費生活総合センターでは、令和6年度に入り「鍵開け業者に作業を依頼した後に、当初聞いていた以上の費用を請求された。」といった相談が多く寄せられています。
【相談事例1】
夜中に賃貸マンションの鍵を紛失したことに気付き、管理会社に電話したが時間外で通じなかったため、インターネットで検索した事業者に来てもらった。作業には、3万円ほど掛かると言われ、それであればとお願いしたが、作業後、12万円以上請求された。現金ではすぐには支払えず、事業者のホームページにはクレジットカードでも支払可能の記載があったことからクレジットカードで支払いたいと伝えたところ「夜間は使用できない。コンビニのATMでお金を引き出して支払ってほしい。」と言われ、言われるがままに支払ってしまった。
【相談事例2】
自宅の鍵を紛失したことに気づき、インターネット検索で「○千円~」と表示する事業者に連絡した。自宅に来た作業員から「特殊な鍵だから」と7万円以上の料金を請求された。支払わなければならないか。
(【国民生活センター】鍵開けで高額請求された!(消費者トラブル解説集)(2022年2月4日公表)より)
【相談事例3】
玄関の鍵が開かなくなり、隣人に相談すると「鍵開け5800円~」と広告表示している事業者を見つけてくれたので、その事業者に鍵を開けてほしいと連絡した。来訪した作業員は、作業内容や料金の説明もなく、いきなり鍵を壊して別の場所に新しい鍵を取り付けた。作業後、高いが仕方ないと思い、合計約15万円を支払ってしまった。
(【国民生活センター】鍵開けを依頼したら想定外の作業をされた!(見守り情報)(2021年10月12日公表)より)
当センターからの助言
- 緊急時に備えて、持っている鍵の種類やメーカー等を確認し、信頼のおける事業者の情報を調べておくと安心です。
- 緊急時なので慌ててしまいがちですが、広告の料金表示をうのみにせず、見積りだけの場合やキャンセルした場合の料金、出張費の有無などを、依頼時に確認しましょう。
- 現場で初めて作業内容や料金が提案されます。事業者が作業に取り掛かる前に作業内容と料金を確認し、当初の想定とかけ離れた作業料金であれば、無理にその場で判断せず、作業を断りましょう。
- 請求額に納得できない場合は、後日納得した金額で支払う意思があることを示しつつ、その場での支払はきっぱり断りましょう。
相談窓口
勧誘時の状況によっては、クーリング・オフができる場合があります。お困りの方は、一人で悩まず、居住地の消費生活センター等へ御相談ください。
京都市内にお住まいの方は、以下のリンク先の内容を御確認のうえ、消費生活総合センターまで御相談ください。
京都市外にお住まいの方は、居住地の消費生活相談窓口又は消費者ホットラインに御連絡ください。
なお、消費者ホットライン(188※市外局番なし)は、土、日、祝・休日についても、市区町村や都道府県の消費生活センター等が開所していない場合には、国民生活センターで相談を補完するなど、年末年始(12月29日~1月3日)を除いて原則毎日御利用いただけます。
その他情報提供
京都弁護士会は、トイレ、水回り、鍵開けなど緊急のトラブル時に消費者の不安や動揺の心情に付け込み高額な費用を請求する事業者に対し、京都弁護士会所属の弁護士有志が被害の救済、再発防止のために「レスキュー商材被害対策京都弁護団」を設立しています。
本件のような被害に遭われた方で、既に高額な費用を支払ってしまった場合は、直接弁護士に御相談されることも御検討ください。
御相談方法などの詳細については、レスキュー商材被害対策京都弁護団のホームページを御覧ください。
※ 弁護団所属の弁護士への相談は初回無料です。2回目以降は法律相談料が掛かります。また、受任をお願いする場合は、弁護士費用が掛かります。詳しくは、ホームページを御覧ください。
※ この情報提供は弁護団を案内するものであり、個別の弁護士を紹介するものではありません。